第70回鹿児島県臨床外科学会総会・医学会の日程が決定いたしました

第70回鹿児島県臨床外科学会総会・医学会の日程が8月8日(土)に決定いたしました。

医学会につきましては、近いうちに発表演題受付フォームを設けますので

臨床研修医・学生の皆さまは是非ご投稿いただければと思います。

また、「外科医の育成と医局・同門会制度」と題して、

京都大学の上本伸二先生に下記の通りご講演をいただきます。

皆さまの多数のご参加をお待ちしております。

 

学会概要
学会名 第70回鹿児島県臨床外科学会総会・医学会
第56回 日本臨床外科学会地方会
会場 鹿児島県医師会館3階中ホール
鹿児島市中央町8番地1
日時

平成27年8月8日(土)14:45~

講師

京都大学 肝胆膵・移植外科

教授 上本伸二 先生

 

講演抄録 わが国の医師の分布が大きく変わりつつある。女性医師が増加し、外科系の診療科へ進む医師が減少した。また、わが国の社会環境が欧米とは異なるため、女性医師の医師としてのエフォートが少ない場合が多く、わが国の医師数は増加しているが地域で働く医師はまだ少ないのが現状である。

このような状況の中、平成16年度から新臨床研修制度(初期臨床研修制度)が始まったことで大学の医局制度が機能しなくなり、結果的に地域医療を担う医師が減少して地域医療崩壊が起こった。さらに、京都大学外科学講座においては平成17年には3名いた外科学教授が誰もいなくなったこともあって、若手外科医をリクルートできない関連病院の代表者が集まってボトムアップで京都大学外科関連病院に若手外科医を育成するプログラムの草案を作成し、さらに、外科同門会を解体して新規の組織が作られた。

これが平成18年に創立された京都大学外科交流センター(一般社団法人)であり、大学病院外科学講座(消化管外科、肝胆膵・移植外科、乳腺外科の3診療科)と64の関連病院で構成され、会員数は現在757名である。旧来の同門会は会員の親睦を深めることを第一義としていたが、この交流センターの任務は若手外科医の教育体制の構築と教育セミナーを第1目的にした。幸い、若手外科医が以前よりも増加するようになり、関連病院担当の地域外科医療の維持がなんとか保たれている。一方で、若手中心のイベントに変えたため、旧来の同門会の良さが失われて、高齢の旧同門会員の参加がほとんど無くなり、寂しい限りである。この点に関しては、今後の改善が必要であると認識している。

医療環境の変化が著しい昨今、京都大学外科での取り組みを中心にご提示して、皆さまと意見交換できれば幸いであります。